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平成27年11月定例会

県政に対する一般質問・議案に対する質疑

12月14日に下記について質問いたしました。

県有施設の省エネ(LED、冷房)について→【知事】【教育長】

子どもたちへの主権者教育について→【知事】【選挙管理委員長】【教育長】

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森雅幹:(登壇、拍手)

 県議会民主党の森でございます。
通告に従いまして、2点にわたって質問をさせていただきます。

 まず、1番目でございます。
県有施設の省エネ、LEDとか冷房とか、そういうことについての省エネについてであります。

 鳥取県は率先して省エネに取り組むため、また県内LED産業育成のために、長年にわたって非常灯、誘導灯等、常時点灯している照明器具をLED化してまいりました。
地元LED企業の育成に若干効果があったとは思いますが、施設全体での省エネ効果は低く、目に見える形での電気代低減効果はあらわれておりません。

 同じ予算で電気代に効果を出すことができます。
それは施設丸ごと省エネ工事をし、なおかつ工事を起債によってすることであります。
電気代は使用ピークに合わせて契約電力が決まる仕組みであります。
省エネ工事により契約電力を下げ、電気代低減効果を生み出すよう事業を組みかえるべきだと考えますが、知事、教育長に所見を求めます。

 2点目であります。
子供たちへの主権者教育についてであります。

 今回の公職選挙法改正による18歳選挙権は、投票率を上げる唯一無二のチャンスだと考えます。
大学等に期日前投票所を設ける取り組みなどが新たに考えられますが、市町村に働きかけてみてはどうかと考えます。
また、選挙管理委員会としてどのように教育委員会と連携をしているのか、選挙管理委員長の所見を求めます。

 教育基本法第14条第1項には、「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。
」とされております。
このことは、国家・社会の形成者として必要な資質を養うことを目標とする学校教育においては当然要請されていることであり、日本国憲法のもとにおいて民主主義を尊重し、推進しようとする国民を育成するに当たって欠くことのできないものである。
これに基づき学校ではこれまでも生徒の政治的教養を育む教育が行われてきた。
今回、公職選挙法が改正され、選挙権年齢が満20歳以上から満18歳以上に引き下げられることとなり、学校においては政治的教養を育む教育を一層推進することが求められていると文科省は通知の中で言っておりますが、私はそうは思っておりません。
こういった政治的教養を育む教育ができていなかったという反省のもとに今回の18歳選挙権、主権者教育を一から取り組むべきだと考えますが、私立高校所管の知事及び教育長の所見を求めます。

 地方選挙や衆議院選挙がいつあるかもわからず、2年生までにこの政治的教養については終える必要がありますが、1、2年生までにおいてモデルとしてどのような教科でどの程度時間をかけてこの政治的教養を育むのか、教育長にお尋ねをいたします。

 文科省は10月29日付で高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等についての通知を出しました。
この中で、習得した知識を活用し、主体的な選択・判断を行い、他者と協働しながらさまざまな課題を解決していくという国家・社会の形成者としての資質や能力を育むことがより一層求められるとしております。
これはいわゆる正解のない事柄に対し、生徒それぞれが自分で調達した、現在持っている情報をもとに、自分自身の意見を持ち、判断する能力をつけさせることだと思います。

 また、学校教育では、正解があるもの、普通これは教員が正解を持っておりますけれども、を対象に記憶をさせることが中心になっております。
政治的教養は正解のないところにベストを求める力をつけることでありますが、生徒は対応していけるのか、教育長の所見を求めます。

 また、政治的中立については、その際、議会民主主義などの政治や選挙に関する知識に加えて、教育基本法第14条第2項に基づき、学校の政治的中立を確保しつつ、現実の具体的な政治的事象も取り扱い、生徒が有権者としてみずからの判断で権利を行使することができるよう具体的かつ実践的な指導を行うことが求められているとしております。
としながらも、教員が個人としての考えを表明することを避け、議論が深まるようさまざまな見解を提示することを求めております。

 民主主義先進国のイギリス、ドイツでは、教員が自身の意見表明は中立を損なわないという国民合意があると聞いております。
文科省通知の議会制民主主義など民主主義の意義、政策形成の仕組みや選挙の仕組みなどの政治や選挙の理解に加えて現実の具体的な政治的事象も取り扱い、生徒が国民投票の投票権や有権者としてみずからの判断で権利を行使することができるよう具体的かつ実践的な指導を行うことが重要と述べております。

 既に北海道では選挙管理委員会が模擬投票に集団的自衛権などのテーマは避けるよう担当職員に文書で求めていたということが明らかになり、教育現場から生徒の政治的教養は育てられないといった批判が出ていると北海道新聞が伝えております。

 一方で、政治的中立を確保しようと罰則を設けるべきと運動する国会議員もあると聞いております。
政治的中立に重きを置く余り、過度な干渉によって教員が萎縮をし、本来効果のあるタイムリーな政治的事象が取り扱われなくなりはしないかという危惧があります。
選択肢や投票方法だけを提示するだけにこの政治的教養の教育は終わってはいけないと考えております。
教員に対しもっと自由を与えるべきだと考えますが、教育長の所見を求めます。

 興治議員の9月代表質問の続きでありますが、山口県柳井高校で安全保障関連法について生徒が自分たちの考えを発表し、どの意見が説得力があるかという模擬投票をする授業がありました。
生徒は、教諭が配付した日経新聞と朝日新聞の記事を参考に、政府・与党の見解や野党の主張、憲法学者の意見などを学習、さらに自宅学習を行い、論点をまとめて2日目の授業でグループごとに賛否を発表、法案への賛否ではなく、どのグループの意見が最も説得力があったかということを問う模擬投票を実施したものであります。

 この授業を捉えて、山口県議会で山口県の教育長は、テーマの全体像やさまざまな背景を生徒に理解させるための多様な資料の提供ができていなかったこと、結果的に2紙ではだめだと言っているのですけれども、説得力のある発表に投票させたことが結果的に賛否を問う形になってしまったこと、学校としての指導方針が明確になっていなかったことなどから、配慮が不足していた、学校に対する指導が不足していたと陳謝をしております。
このことは10月29日付、文科省の通知に照らしてどうなのか、メディアリテラシーも含めて教育長の所見を求めます。

 文科省は高校生等の政治活動について、学校内においては政治的中立性の確保の観点から制限・禁止の必要について強調しております。
学校外においても有権者となった高校生の活動を尊重するとしつつも、制限・禁止・指導などを求めております。
有権者となった高校生等の活動を校則などで制限・禁止することについては慎重であるべきだと考えます。
特に学校外において法律を超えた指導体制をとるべきではないと考えますが、知事、教育長の所見を求めます。


平井知事:(登壇)

 森議員からのお尋ねにお答え申し上げます。

 まず、県の所有する施設の省エネ対応、電気代の節約等に向けました対策につきましてお尋ねがございました。

 これについては、議員も御指摘のようにLEDを例えば私どもで導入をするというようなことをしてきておったりするわけでございます。
また、実は県庁の例えば庁舎を耐震構造にするときに外に断熱効果のある外材を採用しました。
これは県のグリーン購入でございまして、県内企業が開発をした商品を入れさせていただき、これによりやはり断熱効果による冷暖房の抑制が可能になってきています。
こういうことを今までもやってきておりまして、改めて議員の御指摘もいただきましたので、今後も強めてまいりたいと思います。

 LEDにかえること自体、私は無駄だとは思いません。
この議場でも今回も例えば防犯灯の議論がなされたり、いろいろとされていまして、そういうことで我が国、そして我が鳥取県全体で省エネを進めようと、特にそうしたマインドを高めていこうという意味でもございますし、県内企業もそのLEDに関連した会社もあったりして、そういうことで独自のビジネス領域を開いているところもございまして、これはこれで大事だと思いますが、それにとどまらず建物全体を考えるべきだとおっしゃることはそのとおりだと思います。
本議会でも議論が提起されたところでございますが、公有の財産につきましても同様だろうと思います。

 今取り組みをしているような、そういう例で言いますと、例えば八橋警察署は今、新築ということでやっているわけでありますが、ここも空調であるとか照明であるとか、そうした対策を施すことで200万円ほどの節約になるだろうということが見込まれております。
また、この近くの鳥取西高でも、LED化であるとか、それからひさしを活用した冷暖房対策、そうしたものであるとか、太陽光発電であるとか、そうしたものを入れることで年間700万円ほどの節約になるのではないかということを今計画しているところであります。

 これも本議会で若干提起をされたところでございますけれども、実は鳥取県立中央病院、これは今、建てかえの計画、青写真を描いているところでありますが、ここでも電気、ガスといったエネルギー関係で従来型と比べると5,000万円ほど年間節約できる、そういう仕組みを考えています。
十分かどうかという御議論はございますが、現状そういうようなこともやっている。
そんなようなことを我々も経験してきておりまして、起債の活用というお話もございましたが、そういう特別の交付税つきの起債の活用も含めまして今後取り入れてまいりたいと思います。

 次に、主権者教育につきましてお尋ねがございました。
18歳選挙権、それから主権者教育について一から取り組む、そういう考え方で向かうべきではないだろうかということ、それからあわせまして高校生などの活動、これを校則で制限・禁止することについて慎重であるべきではないか、法律を超えた指導体制をとるべきではないといったことが御指摘がございました。
私のほうには、私立学校という観点かと思いますが、お話をいただいたところでございます。

 我が国はどちらかというと政治的なことをタブーにしてきた、そういう教育が伝統的だったと思います。
ただ、私もアメリカでそうした調査研究をしたことがございますけれども、ちょうどこの時期、アメリカの大統領予備選挙が年明けに開催されるわけでありますが、こういう時期を捉えて学校においてコーカスと言われる党員集会の模擬を行う、さらには投票を行う。
例えばアイオワというところは最初の大統領予備選挙が開かれるところとして世界的にも注目を集めるところでありますが、そのアイオワ州自体、予備選挙に当たるコーカスを全米で一番早く行うということを州の法律で決めたりしていまして、そういう意味で積極的にそうしたことで政治という面でのリテラシーを高めようということもしておられます。
これがキッズコーカスと言われる子供たちのコーカス授業にもなっていまして、非常に詳細な資料もつくり、コーカスを学校ごとに行ったりするなど、実際のコーカスと同じように集計をして、これもまたマスコミが報道するというぐあいになっているぐらいでございまして、かなり本格的な政治教育の場としての活用が図られています。

 欧米ではそうしたことがいわば一つの市民社会の文化として行われているのだと思いますが、我が国はどちらかというと政治から遠ざけるように子供たちを今まで指導してきたのかもしれません。
しかし現実問題として18歳選挙権ができるわけでありますから、そういうことはもう言っていられなくなるのだと思います。
新しい時代認識のもとに動いていかなければなりません。

 そういう意味で先週、私学協会と一体となりまして、私立の先生方向けにそういう研修会を開催をさせていただきました。
これには立命館宇治の先生に来ていただいて、この方は全国でこうした市民教育というものに携わっているオーソリティーでいらっしゃいますけれども、そういうお話を交えて研修会をしたところでございます。
参加した教員の皆様からは、フランクにこうした教育ができるのだということであるとか、また例えば国の予算、あるいは請願書の書き方、そうしたことをテーマにして授業をすることもできるのだなというようないろんな感想も寄せられているところであります。

 新しい制度が7月から導入されて18歳選挙権が現実のものになりますので、私学の現場でもそれ相応の対応をしていただけるように、私学でありますから独立した存在でありますので、我々で全面的な指導をするというわけではありませんが、側面的ながらサポートさせていただきたいと思います。

 また、校則だとか学校外での行動についてということでありますが、これは私学でいえばそれぞれの学校の考え方であろうかと思います。
学校教育の中で、私学の独立から、私のほうでそういう細かいところを指導できる立場ではあるわけではありませんけれども、先ほど申しましたように側面的なサポートはさせていただいたり、情報提供等々をさせていただきたいと思います。

 この校外活動について、それは一市民として同等の立場になりますので、大人と同様にあるべきだというのが一つの考え方であります。
ただ、そこでやはり今そういう意味で18歳を迎えようとすることでの公民権教育を補正予算に盛り込んだりしてこの9月からスタートして各校でもやっていただいておりますけれども、あわせて注意をしなければいけないのは、そういういわば政治的な権利を取得するということは、一定の制限だとか規律の中に入るということもあります。

 例えば若者たちは自由にインターネットを駆使しているわけでございます。
でも、森議員も御案内のように、インターネットによる選挙運動というのには制限もございます。
候補者だとか政党などに限られていまして、仮に子供たちが知らずにインターネットで何々先生を応援しようと、投票に行こうというふうに大々的にやってしまいますと公職選挙法違反ということになってしまうこともあります。
またそのほかにも、例えば学校の友達関係の中で、おごってやるよというよくある言葉でありますが、あの先生に入れようと、おごってやるよと、これは議員もぴんとくると思いますが、即座に買収になるわけです。

 こういうように選挙にかかわるということは同時にルールにも従わなければいけないということもありまして、校外のものだから知らなくていいのかというと、やはり公民権教育というのはそういうこともあわせて、校外のことも含めて啓発活動をしなければいけないことだと思います。
むしろ明るい選挙推進運動のようなことを考えれば、若い世代の方々がもっとそういうところにかかわっていただいて、そういう三ない運動、あるいは買収あるいは不明朗な選挙の自由妨害といったようなことにマインドを持っていただくこともまた大切なのではないかなと思います。
そうした観点も含めた今後の公民権教育がなされるべきではないかと思います。


山本教育長:

 森議員の一般質問にお答え申し上げます。

 初めに、県立学校施設の省エネ対策について御質問がございました。

 LEDを初めさまざまな形で省エネ対策を進めてきておるわけでございますが、県立学校におきましては、まずは誘導灯につきまして、これは全ての学校でかえたというようなことがありますし、また近年、防災対策、地震防災に関しまして、屋内運動場の非構造部材の耐震対策にあわせまして体育館照明のLED化、これは全学校で今年度完了する予定にしておりまして、そういった取り組みを進めてきておるところでございます。
体育館でこのLED化を進めましたところかなり削減効果がございまして、これは使用頻度でありますとか学校の大きさによっても変わりますが、30万円から多いところでは150万円程度電気代が削減できるといったような効果も上がっておるところでございます。

 また、今後普通教室でありますとか職員室などにつきましても、今度は学校ごとにこれをLED化していけないかというような検討も今行っておるところでございます。
また、あわせまして空調機器についても、それぞれ学校あるいは部屋ごとに耐用年数でありますとか老朽化の状況にも違いがあるわけでございますが、そうしたことにも留意する必要があるわけでございます。
できるだけロットをまとめて計画的な更新を行っていきたいというふうに考えておるところでございます。
また整備の際には、当然のことでございますが、可能な限り国庫補助の活用にも努めてまいりたいと思いますし、起債の制度につきましても活用を行っているところでございますし、今後もそうした活用を図ってまいりたいと考えております。

 続きまして、主権者教育につきまして多岐にわたり御質問がございました。

 初めに、主権者教育、これまでの反省を含めて一から取り組むべきということでございますが、これまでの教育の中でも政治的教養を図る教育というのは行われてきたわけでございます。
制度についての知識を教えることを中心にしまして、生徒の実情に応じてこうした教育を実践してきたわけでございますが、一方で政治の意義や制度に関する指導は、知識を暗記するような、そうした教育になっているのではないかといったことでありますとか、現実の具体的、政治的な事象を取り扱うことに消極的ではないかといったような御指摘もあるところでございます。

 このたびの選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたということによりまして、例えば違法な選挙運動を行うことがないように選挙制度をしっかりと理解させることといったことでありますとか、現実の政治事象を取り扱うことにより、政治的教養を養うために生徒が主体的、体験的に学ぶことができる討論でありますとか、模擬選挙の実施など、新たな要素を取り入れて今までの主権者教育を再構築する必要があると考えておるところでございます。
また、主権者教育を公民科などの教科のみに限定することなく学校全体で計画的に取り組んでいくことが必要だというふうに考えておりまして、こうしたことに県教育委員会といたしましても他県の先進的な取り組み事例なども積極的に研究し学校に紹介するなど、主権者教育を一層推進するよう学校現場をサポートしてまいりたいと考えております。

 また、1、2年までにおいてどのような教科でどの程度時間をかけて政治的教養を育むのかといったところでございますが、公民科の現代社会でありますとか政治経済、こうした科目がメーンとなるわけでございますが、そのほかロングホームルームでありますとか特別活動の時間などを活用して、こうした政治的教養、主権者教育について進めてまいりたいと考えております。
時間につきましては生徒の実態などによりまして各学校ごとに異なるものだというふうに思っております。
このたび副読本が配られておるわけでございますが、こうした副読本をしっかりとこうした授業に位置づけて取り組んでいくよう今指示を出しておるところでございます。
こうした副読本を活用したような、いわゆるコアな部分の主権者教育としましても、授業をしようとすると大体8時間から10時間ぐらいは最低必要だというふうに考えておりますが、こうしたコアの部分に加えて、それぞれ独自の取り組みをしていただきたいということを考えておるところでございます。

 この主権者教育につきましては、まさにアクティブラーニング的に主体的に学んでいくということが必要なのだけれども生徒に戸惑いはないのだろうかといったことについて御質問がございました。

 本県では、平成24年度からこうしたアクティブラーニング型の学習方法、指導方法の改革に取り組んでおりまして、正解のあるものだけでなく、地域課題の探求的な学習など解のない課題への学びなども進めてきておるところでございまして、今回のことで現場に大きな戸惑いはないのではないかというふうに考えておるところでございます。
こうした主体的な学び方につきまして、必要性あるいは理解が教員にも浸透してきておるところでございまして、この主権者教育に限らずほかの教科でもアクティブラーニング型の授業実践例というものもふえてきているところでございます。
こうしたことにつきまして、主権者教育にこの学習方法を仮に持ち込んで進めるということになっても教員や生徒に戸惑いはないと認識をいたしております。

 それから、教員に対して政治的事象を取り扱うのに対してもっと自由を与えるべきという御質問でございました。

 この主権者教育を進めるに当たりましては、現代社会における課題を一方で設定しつつ、資料を収集、整理し活用して課題を探求する学習を行うということが求められておるわけでございます。
タイムリーな政治的事象を扱った授業についても、こうした手順をしっかりと踏まえて、まずは積極的に実施をし、一層具体的かつ実践的な指導となるように改善を行っていくということがこれから求められていくのではないかと考えておるところでございます。

 政治的中立の確保につきましては、教育基本法にもございますとおり、学校は政治的中立を確保する必要が当然あるわけでございまして、教員は生徒に特定の影響を与えることがないように留意することが必要であるということを考えております。
そうした意味で、全く自由ということではなくて、そうした意味での一定の枠組みの中での対応が必要となるものと考えておるところでございます。
教員が特定の見解を自分の考えとして述べることにつきましては、教員自身の認識が生徒に大きな影響を与える立場でありますので、基本的には避けることとされているのも当然でございまして、このことが教員の自由を制限するということではないと認識をいたしております。

 タイムリーな政治的な事象を扱うことに当たりましては、教員が自由な発想で授業を設計することはもちろん必要なことだと思いますし、大いにやっていただきたいというふうに思いますが、これを全て教員に委ねてしまうということになりますと教員個人が判断に迷うといったような場面も想定されるわけでございまして、こうした教員の不安を解消するといったことも私どもの行政の仕事かなというふうに一方で思っておるところでございます。
例えば各学校において新しい形での授業展開を行うような場合には、各学校にあります教科会などでそうした授業で取り扱う題材について組織的に検討するようなシステムをつくっていくというようなことも考えられるわけでございまして、そうしたことも含めて、教育委員会といたしましても、具体的な事例について、学校へのアドバイスなども含めて、より効果的な主権者教育が行われるよう学校現場をサポートしてまいりたいと考えております。

 それから、山口県での事例につきまして、メディアリテラシーも含めて私の所見をということでございますが、9月議会での興治議員の質問でも申し上げましたとおり、山口県でのことにつきましては細やかな経緯、いきさつも承知していないわけでございますが、現実の具体的な政治的事象を題材として扱う場合にはさまざまな見解もあることをきちんと生徒に示していくことが大切であるというふうに考えております。
この山口の事例のように最終的に政策に投票させるということにつきましても、これは文部科学省の通知にもありますが、一つの結論を出すよりも結論に至るまでの冷静で理性的な議論の過程が重要であることをしっかりと子供たちに理解させるということが重要であると思います。
選挙をやって一つの答えを出すということだけではなくて、そうした途中の過程での議論というのが大切だということだと思いますが、その際に、教員としましては、生徒の高まっていく関心がどのような状態かというのを把握しながら学習の目的が達成されるように授業を展開するように導くことが重要であると考えておりまして、その際、議論の題材について、新聞を何紙準備しなければならないという決まりはないわけでございます。
また、新聞全紙をそろえることも逆に不可能でありますし、そうしたことを対立軸にまとめたり比較するなどのいろんな教員の準備のほうも必要になってくると思います。
生徒の側に提示する場合でも、例えばKJ法などのいわゆる思考ツールを活用するなど、生徒が多面的、多角的に考えられるように工夫することが必要であるというふうに考えております。

 また、こうした政治的事象を扱う場合には絶対に正しい意見というものはないのだという認識に立って、新聞やインターネットなど全てのメディアに対していわば批判的な視点でみずから選択、判断して情報の真偽を含めて考えていけるような、そうしたメディアリテラシーの力が必要になってこようというふうに思っております。
高校では情報という全員が受講する教科があるわけでございます。
こうした中でメディアリテラシーでありますとかインターネットの特性について学ぶ機会が設定されておるわけでございますが、こうしたことにつきましてもしっかりと学習を進めてまいりたいと考えておるところでございます。

 最後に、学校外での生徒の政治的活動について、法律を超えた指導体制をとるべきではないということにつきましての所見ということでございますが、先ほど御紹介ありました10月29日に発出されました文部科学省の通知文の中でも、全体としては制限は極力抑えて、若い人が主体的に政治に参画していくような、そうしたスタンスで書かれているという理解をしておるところでございます。
一方で、やはり必要な場合には制限は加えていく必要があるということも考えておりまして、基本的には学校外ではこうした政治運動でありますとか政治活動につきましては家庭の理解のもと生徒が判断して行うものという記載がございますので、基本的には自由であるべきであろうというふうに考えておるわけでございます。
一方で、この通知の中でも、必要かつ合理的な範囲内で制限または禁止することも含めて適切に指導することを求めているわけでございます。

 例えば放課後や休日等に学校の外、校外で生徒が行う選挙運動や政治活動につきましては、例えば違法もしくは暴力的な政治活動等になるおそれが高いものと認められる場合でありますとか、生徒が政治活動等に熱中する余り自分自身やほかの生徒の学業や生活などに支障を及ぼすというようなことが認められる場合でありますとか、生徒間における政治的対立が生じるなどして学校教育の円滑な実施に支障があると認められる場合、こうした場合につきましては合理的な範囲で制限または禁止することも含めて適切に指導すべきということが記載されておるわけでございます。
基本的には各学校でこの通知に沿った対応を行うということになると思いますが、いずれにせよ高校生の学校外での選挙運動や政治活動につきましては、生徒の政治的教養が適切に育まれることが大切でございまして、学校、家庭、地域が十分連携をとって取り組むことが重要であるというふうに考えております。


相見選挙管理委員会委員長:

 森議員の御質問にお答えいたします。

 大学等に期日前投票所を設けることと教育委員会との連携についてお尋ねでございました。

 期日前投票所は、議員御承知のとおり市町村が設置することとされております。
先日の新聞報道でございましたが、鳥取市選挙管理委員会は選挙権年齢が引き下げられたのを受け、来年の参議院議員選挙から鳥取大学と鳥取環境大学の2つの大学の期日前投票所を設置することを決定されております。
鳥取市選挙管理委員会にお聞きしますと、両大学で設置する期日前投票所は1日限定で設置するもので、設置時間は午前10時から午後6時まで、大学生のみならず鳥取市の選挙人も利用できる期日前投票所ということであります。

 鳥取大学医学部、米子工業高等専門学校の所在地の米子市選挙管理委員会と鳥取看護大学、鳥取短期大学の所在地の倉吉市選挙管理委員会にそれぞれの検討状況をお聞きしましたところ、両市とも現在のところ期日前投票所の設置は予定していないということであります。

 大学等に期日前投票所を設けることを含め、若い人の政治意識の向上や投票率の向上につながる県内、県外のさまざまな取り組みにつきまして、市町村選挙管理委員会に情報提供を行いながら一層の投票環境の向上を図ってまいりたいというぐあいに考えております。

 次に、教育委員会との連携についてお答えいたします。

 選挙権年齢が18歳に引き下げられたことに伴いまして、若い皆さんの政治や選挙への関心を高める取り組みが重要かつ喫緊の課題となっております。
県選挙管理委員会では従来から選挙に関する出前講座に取り組んでいるところでございますが、今回の法改正を受けまして、既に大学、高校、中学校、あるいは養護学校など16校で出前授業を実施してきております。
今後も、本日現在で申し上げますと、さらに13校で出前講座を実施する予定としておりまして、本年度では県下で30校を超える学校で出前講座を実施する見込みであります。
このように非常に多くの学校から依頼をいただいている出前講座を選挙管理委員会事務局職員3名で手分けをし、工夫しながら行っているところでございます。

 既に実施した出前講座を受講した生徒のアンケートの一部を紹介しますと、例えば政治、選挙への関心を聞きましたところ、高まった、どちらかというと高まったと回答した生徒が東部地区のある高校では87.1%、西部地区のある高校では77.1%と非常に高い割合を示しています。
また、自由記述の生徒の感想では、政治についてもっと知ろうと思った、積極的に選挙に参加していきたい、初めは選挙について興味がなかったが、授業を受けて投票しようという気になったというような記載がありまして、出前講座が生徒の意識を高めるために非常に役立っているというぐあいに評価しております。

 選挙出前講座は生徒と直接対面して行いますので、生徒の反応を確かめ、疑問に思うこともその場で回答して解説することもありまして、非常に有意義な啓発の取り組みであるというふうに考えております。
また、講座の中で実施します模擬投票は、生徒を投票管理者や投票立会人に見立てて実際に使用している投票箱や投票記載台を使用しまして投票を生で体験できるものであります。
こういった講座を受講してもらうことで、実際の選挙でもちゅうちょすることなく投票所に行くことができるようになると考えております。
今後とも県教育委員会や市町村選挙管理委員会、関係機関と連携いたしまして積極的に取り組んでまいりたいというように考えております。

 このほか、現在、9月補正予算において認めていただいた事業でございますが、投票することの大切さを呼びかけるキャッチフレーズの募集を行っております。
中学生以上20歳未満の将来の有権者を対象にキャッチフレーズを募集しておりまして、県教育委員会と連携して中学校、高校、大学等にチラシを配付しているところであります。
応募のあったキャッチフレーズは、審査の上、最優秀に選ばれた作品を使用した啓発グッズを作成いたしまして、本年度卒業する高校3年生に配付したいというぐあいに考えております。

 このように既に県教育委員会と深く連携して取り組んでいるところでありますので、今後とも教育委員会とお互いに知恵を出しながら若年層に向けた啓発事業に積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。


森雅幹:

 答弁を受けましたので、まず省エネの関係なのですが、新設はもちろんなのですけれども、今の施設をもう一回見直していただいて、LEDを入れるということはもちろんなのですけれども、知事、私が提案したのは、施設全体をそれぞれ考えていく、国のほうでは蛍光灯さえももう何年後かには一切つくらせないと、こういうことになるようであります。
この省エネとセットでやはり電気代の削減効果が目に見える形になるようなものをぜひやっていただきたいという考え方でありますので、再度知事、教育長に所見を求めます。

 さて、子供への主権者教育についてであります。

 まず、選挙管理委員長にはお忙しいところお越しをいただいてありがとうございました。

 先ほどからお話がありますように、たくさんの高校あるいは中学校、養護学校に対してこうやって出前授業をやっていただいて、その上にそれぞれのアンケートの結果では相当意識が高まっているということで、大変ありがたいお話であろうと、いいことだろうと思います。
ぜひこれは一生懸命やっていただきまして、この春卒業する今の3年生、また2年生が今度は高校在学中にそのまま投票することになるわけであります。
その意味からすれば、今やることということは非常に重要なことであります。
特に初めてこの制度が変わるときに当たってどのような準備をしてそれに向かっていくのかというところは、今回失敗すればもうこの投票率が上がっていかない、若い人たちが今投票に行かなければ、やはりだめだったのだなということ、それからまた日本人はたくさん人が並んでいるところには行きたがるのですけれども、人が行かないところには行かないのですね。
何も評価をせずに、人がたくさん行くところには行くけれども、行かないところには行かない、こういうおかしな風潮が日本人にはあるのですね。
今回うまく若い人たちがこぞって行けば、それが先輩たちも行っていたな、こういうことで次につながっていくものだと思いますので、この3月まで、あるいは7月までといったところが非常に重要だと思いますので、ぜひそのための次の策をとっていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。


平井知事:(登壇)

 森議員から省エネ対応につきまして重ねてお尋ねがございました。
詳細、これから総務部長のほうからまたお答えを申し上げたいと思います。

 例えば議場のLED化とか、いろいろと既存の建物におきましてもさまざまな省エネ対策をこれまでも進め、またプロジェクトを今計画しております。
その際に必要なのは、どうしてもコストがかかるということであります。
あわせて既存のものであると、耐用年数の課題だとか、そういうことも片方でございます。
したがいまして、もう全部やりかえるというわけにはなかなかならないわけでございまして、どうしてもタイミングだとか、それから適性なども見なければいけないところだと思います。
ただ、いずれにいたしましても、この議場でもたびたび御指摘ございますように、我々としてイニシアティブプランを実行しエネルギー消費を抑えていくというのもテーマにしておりますので、積極的に取り組んでまいりたいと思います。


伊澤総務部長:

 私のほうから、省エネ工事についての補足の答弁をさせていただきます。

 今、知事のほうからも御答弁を申し上げたとおりでございますが、当面大規模な改修等がない施設につきましても、御案内のとおり現在、中長期の施設の保全計画というものを策定しております。
これは議場でも御議論いただきましたが、多くの施設についてできるだけ長寿命化する、あるいは適切な時期に適切な改修等を入れることで維持管理経費の平準化を図っていくというような目的で全ての施設について中長期の保全計画というものをつくっております。
これによる施設の改修の時期といったようものも考慮に入れながら、できるだけ施設を丸ごと改修すべきでないかという質問の御趣旨は理解できますので、できるだけまとまったロットでかえていくというようなこと。
今、知事も申し上げましたが、そうはいいましても耐用年数等の問題で費用対効果の問題もございますし、それから施設によりましては補助金を活用しているものもありまして、余り新しいものにかえると補助金返還といったような問題も起きてまいります。
こういった問題も当然視野に入れながら、できるだけ施設を計画的にかえていくといったことに取り組んでまいりたいと、このように考えております。


山本教育長:

 森議員から重ねて御質問がございました。

 省エネ対策につきましては先ほど申し上げたとおりでございますが、できるだけある施設全体がというようなことにも留意してまいりたいと思いますが、耐用年数や老朽化のこともありますので、そうしたこと全体を考えながら取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。

 また、主権者教育に関しまして、初めが肝心だということでございますが、私どももいろいろ割方細々とした話を現場のほうにも指示をしておろしております。
例えば今年度全ての学校で模擬投票あるいは模擬選挙の取り組みを進めてきているわけでございますが、学校によって扱う学年が一様ではないということがありまして、来年7月に選挙があるということがもう決まっておりますので、そうした選挙をする可能性がある生徒がこうした模擬投票、模擬選挙の取り組みをしなかったということがないように、ことしもしそういう年齢が対象になっていなければ来年7月までには必ずそうした取り組みをするような指示も出させていただいているところでございまして、そうしたことも含めていろいろ意を払ってまいりたいと考えているところでございます。


相見選挙管理委員会委員長:

 重ねての御質問でございますが、ただいま議員御指摘のとおり、選挙権年齢に達しての初めての選挙に参加することは本人にとりまして動機づけとして大変重要でありまして、そのことは以後の投票行動に大きな影響を及ぼすというぐあいに考えております。
したがいまして、私どもは出前講座を通じまして新しく有権者に仲間入りされる若い皆さんが選挙に当たっては棄権することなく貴重な選挙権を行使いただくように、市町村選挙管理委員会あるいは教育委員会など関係機関と連携して、先ほども申し上げましたが、啓発活動に熱を入れてまいりたいというふうに思っております。


森雅幹:

 これは8日の日本海新聞なのですけれども、高校生8割選挙に行く。
18歳選挙権で意識調査。
リクルート進学総研の意識調査で76%が選挙に行くと思うというふうに答えたということであります。
それから「AERA」の今週号でも、男子生徒で76%、女子生徒で62%の子供たちが選挙に行こうと思っていると、今はそういった教育を受けているかいないかはちょっと別なのですけれども、そういった思いを持っている。
その思いをこの7月までにうまく持っていっていただくように、これはお願いをしておきます。

 それから次に、教育長のほうから、これまでの政治的教養の教育が余りされてこなかったといったことについての反省を述べながら、今後は一生懸命やっていきたいということでおっしゃいました。

 私が思うのは、もちろん高校生ですから、いわゆる正解のないものについていろんな情報を、片やこっちには教師がいて、教師よりもまだ専門家がいるわけですね。
あるいは大学教授もいるかもしれない。
いろんな人のいろんな意見があるかもしれない。
だけれども、生徒自身が持っている情報はほんの小さな情報で、全然違う情報かもしれない。
だから情報をどんどんどんどん全部集めないと判断できないというような人間をつくってはだめだと思うのです。
そこで一番重要なのは、今持っている情報をもって自分はどう思うか、そこで判断するということができるような人間にすることがこの政治的教養だと思うのです。

 だから例えば、話はちょっとごっちゃになりますが、柳井高校は2紙、これは朝日新聞と日経新聞ですか、この2紙で、それがいけないという話なのですけれども、もっといろんな情報が必要だということなのですけれども、私は2つあれば、これは判断できるのだと思うのです。
1つの情報しか持っていないのだったらだめだけれども、2つの情報で判断をする力をやはりつけさせることが必要でないのか。

 また、山口県の教育長は2紙では少ないのだというふうに言っていますが、「私たちが拓く日本の未来」という副読本ですね。
これの指導資料というやつなのですけれども、この中にQ&Aがあって、資料は複数提示しなければならないというふうに言っていますね。
複数ということは2以上ということだと思うのですけれども、3つも4つも全部出さなければいけないということではなくて、先ほど教育長が言われたように、全部それをそろえるということはまず不可能ですから、最低2つを示して、その2つでどういうふうに思うかということをやはり判断させることが必要だと思うのです。

 あわせて、先ほど教育長は、最後に結論を出させるというよりもそれまでの過程を重要視するのだというお話でした。
ところが、それまでの過程だとすると、クラスの中で討論があったとしても、討論に参加しない子たちがいるわけですよ。
討論に参加しない子たちは、右がいいかな、左がいいかな、Aかな、Bかな、こういう討論がなされているときに、どっちかなどっちかなと思っているわけです。
ところが投票するときは判断しているのです。
投票するまでは判断しない子がいるのですね。
この判断するというところがすごく大事で、だから私はそこでふたを開いて結論を出すということは別に置いておいても、投票するというところまでは大事だと思うのです。
これが判断するということだと思うのですが、そこのところはこの国が示している通知、それからこの副読本の中でも、そこのところがはっきりと書いてないと思うのです。
そこのところを教育長はどういうふうに考えておられて、どういうふうに今後それぞれの学校を指導されていくのか伺います。


山本教育長:

 森議員から重ねて主権者教育につきましてお尋ねがございました。

 山口の例は詳細把握しておりませんが、その2紙の部分だけを捉えてああいう発言をされたのではなくて、トータルでの判断があったのではないかなと推測をいたしております。
おっしゃるとおり2紙だからだめだということではないのではないかなと思っております。
トータルとして、その授業の展開をどうしていくのか、教員がしっかりと考えながら、その議論の過程というのも大事にしていく必要があるかと思います。

 討論といってもいろんなやり方があると思います。
まず、そのアクティブラーニングではよくやりますが、グループの中で討論をさせるということで、必ず自分の考え方、意見をほかの生徒と意見交換する中で考え、発表する。
そうしたグループでの発表、クラスの中での発表というようないろんなやり方があろうかと思います。
それは最後、投票で決めるというやり方もあるかもしれませんし、そうではない形で自分の考え方をしっかりと決めて意見を表明するといったやり方もあろうと思いますので、そこは今後さまざまな試行錯誤の中でいろんな授業展開、工夫をしていってはということを考えておりますが、その判断することが大切というところにつきましては私も同感でございますので、そうしたことを生徒の中に、授業の中に盛り込んでいけるような、そうした工夫を教育委員会も含めていろいろ考えてまいりたいと思います。


森雅幹:

 ちょっと山口の教育長の言葉をもう一回引っ張ります。
これは7月4日の毎日新聞で報道している言葉ですが、教育長は閉会後、取材に対して、配付した資料が新聞2紙では少ない。
全体像が完全でない資料を使い、かつ時間も十分でない形で投票させた。
ここまでは2紙では少ないということについて教育長、いいというふうにおっしゃるので、それはそれでいいと思います。
最後が私はよくないと思うのですね。
高校生に賛否を問うこと自体、私自身は微妙だというふうに、教育長が言葉を発しておられて、これは安保法案を題材にしたということで、高校生が判断できるわけないのではないのみたいな、そういった言葉だと思うのですね。
これは教育者として私はあり得ないと思うのです。
どういった有権者であろうとも、その有権者が18歳からになるわけですから、高校生であろうが、あるいは中学生であろうが、それを判断するということについて、重要視されなければいけない。
こういった考え方といったことは重要視されなければいけない。
それは答えがないからです。

 だから、どっちにしろ民主主義は多い意見でそのことが成り立っていくと。
それぞれの意見が、あなたは稚拙だからこの意見はおかしいよという意見はないわけですよね、正解がないわけですから。
だから、ぜひもう一回、教育長にお願いなのですけれども、この判断をする力、これが鳥取県は平成24年度からアクティブラーニングを取り入れているので、正解のないものについてもいろんなことをやっているのでこれは大丈夫なのだとおっしゃいますが、ほとんどの授業は教育者、教師が答えを持っていて、その正解の答えを後でこうですよという授業をやっているわけです。
そういう中にあって、本当に異端な授業なのですよね、この政治的教養をやる授業は。

 例えば社会の中の歴史でも、もう完全に答えがあるような授業を覚えていく。
だけれども、私たちが小学校や中学校で習った歴史が今、違うことになっていますね、どうも、話を聞けば。
今は私たちが習った、例えば歴史の中で写真がついているものたちが、今はもうそれは違うということになって、今違う歴史の教科書になってきている。
こういうことを考えれば、やはり全てのものについて、今はこういうふうに言われているよと、だけれどもその先はどうなるかわからないみたいなことが、やはり小学校、中学校の段階からずっと積み上げていかないとこういった判断ができることにはいかないのではないか。
正解がないものに対する捉え方というのができないのではないかと思うのです。
そのことについては教育長はどういうふうに思っておられるのかをもう一回伺います。


山本教育長:

 森議員から重ねて主権者教育についてお尋ねがございました。

 やはり判断できる力を養っていくということは大切なことであろうというふうに思っております。
主権者教育、高等学校が公民科を主体としてスポットが当たっていますけれども、こうした力というのはやはり小中学校それぞれ発達段階に応じてつけていく必要があるのではないかと考えておりまして、今、私どものほうでも主権者教育全体構成を考えるに当たって小中学校も含めたことを考えておりまして、そうした中で発達段階に応じて自分自身できちっと判断できるような、そうした力をつけていけるように取り組んでまいりたいと考えているところでございます。


森雅幹:

 それでは、政治的中立という中にあって、教師が意見を言ってはいけないという話があるのですけれども、この間、11月22日、大阪市の大阪府知事並びに大阪市長のダブル選挙がありました。
ちょうどこれを捉えて大阪では模擬投票の授業がどうも行われていたようです。
それがテレビのニュースで流れました。
その中で私は気になったのがありました。
それは生徒が無税を主張している候補がいいと言っていたのが特徴的だったから、たまたまそれをテレビが流したのだと思うのですね。
無税にするという、府知事なのか市長候補なのかわかりませんよ。
そういった候補者がいいのだということを子供が言っていた、生徒が言っていたというのが報道されました。

 こういう生徒をとらまえて、正解のないことだからこれもそうだよと、意見を言ってはいけないのかというようなことになってくると、私は民主主義あるいは地方自治が成り立っていかないことになると思うのですよね。
地方自治というのは税金で成り立っているわけですね。
そこに住んでいる人たちが税金を納めてくれることによって、あるいは国からの交付税が入ってくることによって、補助金をもらうことによって成り立っているのですが、それが無税がいいということを、確かに一人だけ住んでいればいいかもしれませんが、地方自治の中で無税がいいということを主張している候補者がいいというふうに言っていたと。
そういうときにも教員は意見を言うことができないのかどうか、こういうことをもう一度重ねて伺います。

 それからまた、現実の政治家や私ども県議会議員や国会議員、あるいは首長、知事や市長、町長、そういった人を教育の現場に招いて授業をすべきと考えます。
またそこにはあわせて選挙管理委員会からも来ていただいて、一緒にそういった授業展開が考えられないかなと私は思うのですけれども、所見を求めます。

 それとまた、そのときには、政治的中立ということになってきますと、例えばこの県議会の中でも政党は多様です。
無所属から自民党、民主党、共産党、公明党、いろんな政党があります。
そういう現実があったときにどういうふうに政党あるいは政治家を選んでいくのか、そういったこと、ちょっと具体的な考え方がもしあれば、それも伺いたいと思います。

 以上をもって、この主権者教育についての質問といたします。


山本教育長:

 森議員から重ねて主権者教育について御質問がございました。
教員の発言についてということだったと思いますが、こんな事例、こんな事例という個々の事例、なかなか考えが及んでいない部分もあるわけでございますが、おっしゃられた税のことを例に出して話せば、教科書にも税が地域住民の暮らしに密着した事業に充てられているということは、記載を別途されているわけでございまして、こうしたことについて客観的な事実として生徒に説明するということは当然だろうというふうに思っております。
そのような説明をすることが直ちに政治的中立に抵触するものではないというふうに考えておるところでございますが、この教員がどのタイミングでどういう言い方をするかということが大切なんだろうと思っておりまして、片や、主張がある中で、一方の主張に対してだけ口を挟むといったやり方ではなくて、全体の授業の進行を見ながら適切に指導をしていくということはどんどんやっていくべきだと思っております。

 ただ、その教員がしゃべる見解がもう絶対的に正しいというふうに生徒に思わせないことが大事だと思っておりますので、そうしたことについては、これはもう非常に授業を進める上でのテクニックの部分になるかもしれませんが、そうしたことに留意していただきながら授業を進めていくことが大切ではないかというふうに考えております。

 また、政治家を招いての取り組みにつきましては、これは実は副読本の中にもいろいろ質疑応答の中で出てきておりまして、こうした主権者教育の中で政治家の皆さんの協力を得ていくことにつきましては、生徒が現実の政治について具体的なイメージを育むということにつながる取り組みになるのではないかなということを考えておるわけでございます。
ただ、いろいろ留意事項がやはりあるのではないかなと思っております。
選挙運動期間中にやってはいけないのではないかとか、あるいは先ほど言われたように特定の政党等に偏らないようにすべきではないかというような、いろんな留意点があろうかと思います。
これは学校任せで進めていただくのではなくて、教育委員会のほうでも少し研究をしてみたいというふうに考えておりますので、その際には選挙管理委員会あるいは県議会事務局などのお知恵もおかりしながら、少し研究を進めてみたいと考えておるところでございます。


相見選挙管理委員会委員長:

 生徒の意識啓発のために政治家の方々にも参画していただいたらという御意思の御質問かというように思うのですが、今、教育長さんからも御答弁がありましたが、政治選挙に関する政治家の皆さんの御協力をいただくことで、学生、生徒が現実の政治や選挙についての情報に接して、政治との距離を身近に感じて、政治についてより具体的なイメージを育むことができる機会になるというぐあいに思います。

 なお、そういう場の中で政治的な課題については、多様な見方、考え方がありますから、学校の授業に政治家の方の御協力をいただく場合には、学生、生徒がさまざまな意見に触れることができるように配慮して、学校における政治的中立性の確保や公職選挙法の規定に留意して実施していただきたいというぐあいに考えております。

 なお、そういうことにつきましては、県選挙管理委員会といたしましては、出前講座の中で対応してまいりたいというぐあいに思っております。